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ユーザビリティおよびアクセシビリティに関する事項

ユーザビリティおよびアクセシビリティに関する事項は政府公開のデジタル・ガバメント推進標準ガイドラインに照らし合わせると以下となります。

情報システムの各機能におけるユーザビリティおよびアクセシビリティについて、日本産業規格等を踏まえつつ、情報システムの利用者の種類、特性および利用において配慮すべき事項等を記載する。

本項では、このアプリに求められるユーザビリティやアクセシビリティに関する要件として、以下の事項を定義します。

要件内容

  • 利用者の種類・特性
    • 想定利用者
    • 公開範囲
    • 配信対象OS
    • 配信対象OSバージョン
    • 配信対象端末
    • 配信対象国
    • 対応言語
    • 対象年齢層
    • レーティング
  • 利用において配慮すべき事項
    • サポート対象OSバージョン
    • ダークモード対応
    • 画面回転の対応
    • OS機能によるフォントサイズの変更対応
    • 側面ディスプレイ・折り畳みスマートフォン対応について
    • マルチウィンドウ対応

利用者の種類・特性

ここではこのアプリの利用者の種類・特性について記載します。

想定利用者

このアプリはサンプルアプリケーションという位置づけであり、 React Nativeを用いたモバイルアプリケーション開発を初めて行う、または経験の浅い開発者を利用者として想定しています。

公開範囲

このアプリはサンプルアプリケーションという位置づけのため、各OSの公式ストアでの公開は行いません。 ソースコードはOSSとして開示され、希望者はソースコードを入手してビルドすることでこのアプリを動作させることができます。

配信対象OS

このアプリは、端末ネイティブ機能であるカメラや各種センサーなどを統一的に扱える主要なスマートフォンOSおよびタブレットOSのみを対象とします。 具体的には以下のOSを対象とします。

  • Android
  • iOS
  • iPadOS

Google系OSについてはAndroidのみを対象とし、スマートウォッチ向けのWear OSやTV向けのAndroid TVは対象外とします。 Apple系OSについてはiOSおよびiPadOSを対象とし、macOSとwatchOSおよびtvOSは対象外とします。

配信対象OSバージョン

過去にこのアプリをインストールしたことのないGoogleアカウント/Apple IDでGoogle PlayやApp Storeを通じてこのアプリを入手し、端末にインストールできるOSバージョンです。 このアプリの配信対象OSバージョンは以下を対象とします。

  • Android:開発時点でリリース済み最新バージョンと、その最新バージョンがリリースされた年から4年前以降にリリースされたバージョン
  • iOS:開発時点でリリース済み最新バージョンと、その最新バージョンから3世代前までのバージョン
  • iPadOS: iOSと同様

OSバージョンについては、原則最新バージョンを保つことがIPAのセキュリティ対策として推奨されています。 その上でAndroidについてはスマートフォン端末の買い替えサイクルが内閣府消費動向調査(2021年3月時点)で平均3〜4年であることが調査結果として示されています。 iPhoneについてはAppleが公表するiOSバージョンシェアを参考に、シェア3%未満となるかその他に分類されない限り対象とします。

なおアプリ開発時に設定する動作保証バージョン(AndroidはAPIレベル、AppleはiOSバージョン)はGoogle/Appleの解釈では「◯◯以降」になります。 そのため新しいOSバージョンがリリースされると自動的に配信対象OSに加えられ、アプリ運営側で動作保証ができていなくても新バージョン端末でアプリを入手できます。

アプリが対応するOSバージョンについてのより詳細な説明は、アプリがサポートするOSバージョンについてを参照してください。

配信対象端末

配信対象端末は以下を対象とします。

  • Android:配信対象OSバージョンで定めたOSバージョンをサポートしている端末
  • iOS:配信対象OSバージョンで定めたOSバージョンをサポートしている端末
  • iPadOS: iOSと同様

AndroidはOSバージョンによって端末側がサポートするかどうかを端末メーカーに委ねています。 そのため端末が配信対象OSバージョンをサポートしている場合は配信対象となります。 iPhoneについてはOSバージョン毎にサポートする端末がAppleによって定められています。 そのため配信対象OSバージョンをサポートする端末が配信対象となります。

配信対象国

Google PlayやApp Storeのような公式ストア経由でアプリケーションを配信する場合、配信対象国を限定できます。 対象国によっては、その国や地域ごとのレーティング基準が設けられている場合があります。

このアプリは各OSの公式ストアでの製品版公開は行いませんが、 公式ストアを通じて内部関係者向けにテスト版を配布する際には、日本国内に限定して公開します。

対応言語

このアプリでは日本語にのみ対応します。

対象年齢層

Androidアプリの場合、ストアでの公開時にはターゲットユーザの対象年齢層の設定を求められます。 対象年齢層は6段階の区分に分けられており、複数の区分を同時に選択できます。 対象年齢層に子どもを含める場合、Google Playのファミリーポリシーに関する要件に準拠する必要があります。

このアプリでは対象年齢層に子どもは含めず、18歳以上のみを対象年齢層とします。

レーティング

iOSアプリの場合、ストアでの公開時には年齢制限指定の設定が求められます。 年齢制限指定の設定の際には、アプリに含まれるコンテンツがどの年齢制限指定の区分に相当するか選択する必要があります。 Androidアプリの場合は、コンテンツレーティング質問票に回答する必要があります。 回答結果に応じてレーティングが決定されます。

Androidアプリのレーティングは対象年齢層の設定と異なり、アプリの対象ユーザを示すためのものではありません。 アプリのコンテンツにどのような表現が含まれるかを表すものとなります。

低年齢にも対応した年齢制限指定やレーティングを選択する場合、以下のような要素をアプリ内から排除する必要があります。

  • 不適切な言葉遣い
  • 暴力的・性的な表現
  • ギャンブル性のあるコンテンツ
  • タバコや薬物の使用、犯罪活動の描写

このアプリには上記のようなコンテンツは含まれまないため、 このアプリのレーティングは以下となります。

  • Android:3+(3歳以上)
    • すべての年齢層に適しています。コミカルな場面や空想的な内容での暴力は一部認められていますが、不適切な言葉遣いは許可されていません。
  • iOS:4+(4歳以上)
    • このカテゴリのAppには不適切なコンテンツは含まれていません。

アプリのコンテンツに変更が生じた場合は、以下のガイドラインに従い適切なレーティングを再検討します。

利用において配慮すべき事項

ここではこのアプリの利用においてユーザビリティやアクセシビリティの観点から配慮すべき事項を記載します。

アプリがサポートするOSバージョンについて

ここでは先述した配信対象OSバージョン以外にサポート対象OSバージョン、また対象外OSバージョンの定義についてそれぞれ記載します。

サポート対象OSバージョン

定められたOSバージョンでこのアプリを使用している場合、アプリ運営者のサポートを受けることができます。サポート内容には問い合わせ対応や不具合対応、機能改善・追加が含まれます。 サポート対象とするバージョンは以下の考え方で定めます。

  • サポート対象OSバージョンの決め方は配信対象OSバージョンで記載した考え方を踏襲する
  • ただし初回リリース時のサポート上限はアプリがリリースされる時期を考慮し、現時点での最新バージョンとするかリリース予定の新バージョンまで含めるか決定する
  • Google/Appleがサポート対象外としたOSバージョンはこのアプリでのサポート対象からも除外する
  • ただしアプリの新しい機能がOSバージョンに依存したり、古いバージョンの利用者の減少によりサポートし続ける意義が失われた場合、Google/Appleのサポート状況に関わらず下限バージョンを更新する
  • 新しいOSのバージョンがリリースされた場合、動作検証が完了するまでサポート対象には含めない

先述した配信対象OSバージョンとサポート対象OSバージョンのサポート範囲を図で示すと以下のようになります。

  • 前提
    • アプリの開発スタートは2021/4、リリースを2021/10を想定
    • iOSはリリース済み最新バージョンより2世代前までサポート対象とする
    • アプリ開発開始時の最新バージョンはAndroid11/iOS14とする

配信対象サポート対象

対象外OSバージョンについて

OSアップデートを実施するかどうかはユーザの判断に委ねられています。 そのため最初から配信対象、サポート対象範囲から外れているOSバージョンのケース以外で以下のようなことが起こり得ます。

  • OSやアプリの更新によって配信・サポート対象外OSバージョンとなっているが、OSアップデートやアプリアップデートが未実施のままインストール済みのアプリを使用し続ける
  • 過去インストールしたことがあるGoogleアカウント/Apple IDを使用しているため配信対象外の古いOSのままアプリを再ダウンロードできる

このアプリではこの状態のOSバージョンを「対象外OSバージョン」と定義します。 配信対象OSバージョン、サポート対象OSバージョンと対象外OSバージョンの関係を図で示すと以下のようになります。

  • 前提
    • サポート対象OSバージョンで示した例から、アプリを一年間運用
    • 運用中に、iOS 12およびAndroid 8と8.1を配信対象OSバージョンから除外

配信対象サポート対象

対象外OSバージョンへの対応

対象外OSバージョンでアプリが使用できると、アプリのアップデートを受け取れず、アプリが古いまま使用することになります。 この状態を放置すると想定外のエラーを引き起こす可能性があるため、OSのアップデートを促しアップデートするまでアプリを使用できないようにします。

ダークモード対応

このアプリではダークモードの無効化は行いませんが、 アプリ上の各画面ではライトモードとダークモードいずれにおいても同じ配色を利用するものとします。

テストの際には以下の確認を実施します。

  • ダークモードに設定された端末においても正常にアプリの各画面の描画が行えること
  • ステータスバーやナビゲーションバーのようにアプリ外領域がダークモード配色に切り替わっていてもアプリ利用上問題ないこと

画面回転の対応

縦表示に最適化されて作られたアプリを回転させるとレイアウト崩れが発生したり、縦方向の高さが小さくなることで全体の操作性を損ねてしまうため、横向き用のレイアウトを用意するなどの工夫が必要になります。

このアプリでは、考え方・アーキテクチャの整備を優先します。 そのため、縦向きを前提にレイアウト設計します。横向き用のレイアウトは用意しません。 また、縦固定といった画面回転制御も設定しません。

OS機能によるフォントサイズの変更対応

iOSやAndroidでは、OSの設定としてフォントサイズを変更できます。 iOSではOSの設定からフォントサイズを変更した場合、Dynamic Typeに対応したアプリであれば表示される文字の大きさが変更されます。 AndroidではOSの設定からフォントサイズを変更した場合、原則全てのアプリの文字の大きさが変更されます。

このアプリでは考え方・アーキテクチャの整備を優先するため、表示上の動作確認は原則各OSの標準のフォントサイズでのみ実施します。 ただしDynamic Typeに対応し、OSのフォントサイズ設定変更を無効化することはしません。 またこれらのフォントサイズ設定の変更に対して特別なサポートは行いません。

側面ディスプレイ・折り畳みスマートフォン対応について

端末によっては、側面ディスプレイを備えていたり、折り畳み可能なスマートフォン端末が存在します。 このアプリでは、これらの側面ディスプレイ表示、折り畳みスマートフォンには対応しません。

側面ディスプレイ表示は専用のSDKによる開発が必要であり、共通的な考え方・アーキテクチャを検討するこのアプリの方針から外れます。 また折り畳みスマートフォンにおいては端末市場におけるシェア・普及率が低く、2021年時点ではまだ対応を急ぐ必要性がないとの判断によります。

マルチウィンドウ対応

iPad端末やAndroid端末では、画面内に複数のアプリケーションを同時に表示するSplit View、Slide Over機能マルチウィンドウ機能が提供されています。 このアプリでは考え方・アーキテクチャの整備を優先するため、これらの機能を使用した場合にレイアウト崩れが発生してもレイアウトを調整することはしません。ただしアプリでの操作は継続できるようにします。